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Rice menu NAVI イタリア郷土料理に軸足を置きながら、料理教室や出張料理、レシピ開発など、多方面で活躍する料理家のKEITAさん。KEITAさんのバックグランドや仕事観を踏まえ、カルローズの魅力や思いを語っていただきました。

KEITA 料理家/『Casa K横浜』 代表

2023年3月15日
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レストラン修業は、厳しくも最高の経験

レストラン修業は、厳しくも最高の経験
KEITAさんが「アメリカ留学した双子の兄貴に対抗し、僕はイタリアに行きたくて」イタリア料理を志したのは大学3年生の頃。地元、茨城のイタリア料理店でのアルバイトに精を出し、大学卒業後は、そのまま同店に就職した。

繁盛店ということもあり、厨房の中はまるで戦場。それでも、新しい仕事や料理を覚える喜びは何物にも代え難く、先輩に必死に食らいついていた。
そんな苦しくも充実した地元での生活の中で、ある思いがふつふつと湧き上がる。

「早くイタリアに行って、第一次情報に触れたい」

KEITAさんは一念発起、単身イタリアに渡りピエモンテ州のレストランに入店を果たす。

「実際に現地に住み、見て、食べて、感じて、学んだ。だから、僕の料理はいわゆる教科書どおりではないかもしれません(笑)」

3年に渡る修業後、帰国。
意気揚々と多店舗展開する都内の有名イタリア料理店の門を叩くが、わずか4ヶ月で退職。

「合いませんでした、、、」

しかし、レストランの厨房での経験は、決して小さいものではなかったという。

「僕にとっては、本当に厳しい大変な毎日でした。今は、あのとき楽な方に流れず、もっと苦労しておくべきだったなあ、と思うこともあります。結果的にインプットしそびれたことも多い。でも、それを差し引いても、レストランでのあの経験が今の自分の土台であることは間違いないです。今では感謝しています」

バーの常連が生んだ「料理家」KEITA

失意のレストラン退店後、人伝てで辿り着いた都内の小さなバーでの勤務がKEITAさんのターニングポイントとなる。

「10席くらいの小さな店でした。料理、ドリンクからレジ締めまで、オーナーさんが全部、僕に任せてくれました」

フルスロットルの日々の中、「KEITA」というキャラクターが場と一体化し、感情をゲストと共有する快感を手にする。カウンター越しに交わす他愛のない会話。メニューに無い料理をオーダーされ、期待を上回ろうと提供する一皿。ゲストとのコミュニケーションが楽しかった。 ある日、そんなKEITAさんの振る舞いを見たのか、店の常連の一人から、「料理教室」をやってほしい、とリクエストされる。当時のKEITAさんにしてみれば無茶振りだ。が、断れず受諾。

「初めての経験でした。生徒さんの前で、ぼそぼそと拙い説明を。。今から思うと恥ずかしいです(苦笑)」

しかし、生徒たちは思いのほか喜んでくれた。

「後日、生徒さんからパーティーでレシピを試したら大好評だった、リピ決定!とご報告をいただき、嬉しかった。その食卓を想像したら温かい気持ちになりました」

出張料理を始めたのもこの時期。これもバーの常連の後押しがきっかけだった。

「先日久しぶりに、当時のご常連の方から『最近、教室の予約がとれなくなったね、頑張ったね』とご連絡をいただきました。本当に、皆さんのおかげなのです」

このバーでの縁がなかったら、「料理家・KEITA」は存在しなかったかもしれない。

ゲストの心をハッピーで満たしたい

レストラン修業は、厳しくも最高の経験
KEITAさんは「料理家」は、ゲストと自分の心をハッピーで満たす仕事、といって憚らない。

「僕が今、料理家を続けているのは、ゲストの方々と同じ空間で、嬉しい・楽しいなどの感情をダイレクトに共有できるから。レストランの厨房で黙々と調理していた頃は感じ得なかった」

KEITAさんが提示するのはイタリア郷土料理に立脚したオリジナル料理だ。日本人の日常の家庭料理とは一線を画す「ハレの日」メニューが多い。

「特別感はありますが、身近な食材で、簡単につくるがモットーです(笑)。料理教室にしても、出張料理にしても、皆、大切な誰かと囲む、心が温まる食卓づくりのために僕に依頼しているはず。そんな想いに全力で応えたいし、僕も楽しみたいです」

心温まる食卓に欠かせない食材、カルローズ

カルボナーラライスサラダ
カルボナーラライスサラダ
たっぷり野菜とビネガーの酸味で、濃厚なカルボナーラの仕上がりは思いのほか爽やか。
茹であがったカルローズを水洗いすることで、その個性が際だつ
レシピはこちら
KEITAさんの定番料理として挙げられるのが、ライスサラダやリゾットなど、食卓で華やかに映えるライスメニューだ。季節や状況に応じて、その時々にアレンジは変幻自在。

「日本ではコメといえばお茶碗に盛ったご飯で、主食という捉え方。イタリアでは、コメはあくまでも野菜の一種という解釈なんですよね」

勿論イタリアでもコメは食されるが、料理の中で使われることがほとんど。イタリアの食卓では、たとえばライスサラダとパン、というような炭水化物✕炭水化物の組み合わせも普通にある。また、 調理に際しては日本のように炊飯することは稀で、基本は「茹でる」。
そんなKEITAさんがライスメニューで重宝してやまないというおコメが、カリフォルニアのおコメ、〈カルローズ〉だ。

>サステナブルな安心安全なコメづくり「カルローズ」
カルローズとの出会いは、KEITAさんがレシピ開発で参画した、とある食のイベント。

「とても気になったので関係者の方にサンプルをいただいて(笑)。最初は普通に炊飯して食べてみました。もともと、長粒種のようにパラリとして粘り気のないコメが好みだったのもありますが、一口で、好きなタイプのコメだと思いました」

それまで日本米を使用し、仕上がりに磨き上げの余地を残していたKEITAさんのライスメニューの食材としてもイメージがピタッとはまった。特にライスサラダでは、カルローズの個性が際立つという。

「イタリアではコメは茹でます。パスタと同じアプローチです。ライスサラダをつくるとき、調理する側としては、コメをベチャッと煮崩したくない。その際にカルローズがぴったりなのです」

レストラン修業は、厳しくも最高の経験
日本米では実現しにくい、パラリとした食感、アルデンテな歯ごたえに仕上がるという。

「僕はリゾットでもカルローズ一択です。リゾットは、コメと、肉、野菜などの食材、水を、ゆっくり混ぜながら火を入れ、最後にバターやオリーブオイルなどをまとわせるというシンプルな調理法。日本米を使うと、混ぜている間にどうしても米の表面が削れてドロッとしてしまい、アルデンテの歯ごたえを残すのが難しいのです」

ゲストも味わいに敏感なのだとか。

「7~8年にわたって、2人のお子さんの誕生日に出張料理に呼んでくださるご家族がいらっしゃるのですが、リゾットの味わいにびっくりされていました。シェフさすがですね、家でつくるのと全然違う!と。僕は、いえいえ、カルローズ自体がそういう食材なんですよ、とお答えしますけど(笑)」

現代において、体質や健康上の事情による食習慣は人それぞれに多様だ。一つの食卓を囲むにも、違うメニューを食べなくてはならないケースも間々ある。

「大切な人と食卓を囲みおいしいものを食べる機会は、心的な交わりをもてる至福の時間。できることなら同じものを食べて、おいしいねと共感できるとベター。カルローズはそんな視点でもいい食材だと思っています」

昨今、食物アレルギーなどで小麦を控える人も多い。いわずもがな、おコメはグルテンフリー食材。また、おコメは茹でてからさっと水洗いすることにより糖質摂取をぐっと抑えることもでき、糖質を制限した食生活を送っている人にも対応する。

「カルローズは、僕がゲストの方々と共有したい料理に欠かせない食材なのです」

KEITAさん

「やっとコロナ禍が一段落しそうな機運ですが、大切な人と同じ料理を囲む喜びをあらためて噛みしめている方も多いのではないでしょうか。カルローズはそんなシーンの料理にとてもフィットします。料理教室の講師として、出張料理人として、カルローズは僕の良き相棒。人の心を満たす料理に寄りそう、ハッピー食材だと思います」

〈構成・文:鈴木貴亮〉
料理家/『Casa K横浜』 代表 KEITA

Profile 料理家/『Casa K横浜』 代表 KEITA

イタリア郷土料理をベースに、身近な食材を使い、自宅で簡単に作れるイタリア料理を提唱。料理教室の運営から出張料理、テレビや雑誌等、メディアでの調理指導やフードコーディネート、レシピ開発など、多方面で活躍。

Casa K横浜