USAライス連合会

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アメリカ米の種類

サクラメントバレーはコメの栽培に理想的な気候で、シエラネバダ山脈を源流とする澄んだ水も確保されています。
また、粘土質の土壌は水が深く浸水することを防ぐので、コメの生産時に必要な水を十分に保持することができます。

アメリカ米ってどんなおコメ?

アメリカでは、日本と同じ時期に同じ方法でおコメが栽培されています。
一口におコメといっても、さまざまな種類があり、それぞれ調理方法や食感・味に違いがあります。これらを形や食感などの特長によって分類すると、下記の3種類に大別できます。アメリカでは、この3種類のおコメをはじめ、香り米やもち米なども栽培しています。

  • 短粒種

    ほぼ円形に近く、粒が小さくて短いタイプのジャポニカ系のおコメです。日本市場に流通しているカリフォルニア産の「コシヒカリ」や「あきたこまち」などの日本の品種は、このタイプに含まれます。アメリカでは、100%日本市場向けに栽培しています。

    短粒種
  • 中粒種カルローズは中粒種!

    短粒種に比べると長くて大きいジャポニカ系のおコメです。カリフォルニア州で最も多く栽培されており、「カルローズ」もこの種類に含まれます。アメリカ国内の和食レストランをはじめ、アジア系住民に好んで食されているおコメです。

    中粒種
  • 長粒種

    細くて長いおコメです。インディカ系と呼ばれ、水分が少なく、調理するとパラパラになるのが特長です。日本へは輸出されていませんが、アメリカ国内では最もポピュラーなタイプです。そのまま食べるより、ソースと絡めたり、調理して食べることが多く、主に米国南部で栽培されています。

    長粒種

現在、USAライス連合会では、中粒種の「カルローズ」を中心に、日本市場におけるアメリカ米の普及活動を行っています。

中粒種について(カルローズ)

短粒種に比べて長くて大きい、ジャポニカ系のおコメで、カリフォルニア州で最も多く栽培されています。
「カルローズ」とは、カリフォルニアのバラという意味の名前を持つ、カリフォルニア州オリジナルの中粒種です。日本のおコメである短粒種とタイ米等で知られる長粒種の中間にあたり、双方の優れた点を持ち合わせ、軽い食感とアルデンテとも言える歯ごたえが特長です。
アメリカをはじめ海外では、ヘルシーなライスメニューという位置づけで、サラダやスープなどに利用されてきました。
カリフォルニア州の米生産量の約90%を占め、世界120ヵ国以上に輸出されています。世界でも良く知られたおコメで、アジア料理から地中海料理、西欧料理まで、幅広い料理に活用されています。

カルローズの特長

カルローズの特長 カルローズの特長

こんな方にオススメ

  • 新しい切り口のサラダやスープメニューを探している。
  • 新しい米料理を開発したいのだが、国産米だけではアイデアが広がらない。
  • 国産米を使ってリゾットを提供しているが、もっと本格的なリゾットを出したい。
  • 本格派のリゾットを提供しているが、原料のおコメが高価なのでディナーにしか出せない。
  • なんとかランチタイムでも提供できないだろうか?
  • やわらかくて粘りの強い米では思うように自分のイメージが表現できない。

カルローズの主な用途

  • サラダ
    サラダ
  • リゾット
    リゾット
  • スープ
    スープ
  • ピラフ
    ピラフ
  • ドリア
    ドリア
  • チャーハン
    チャーハン
  • カレー
    カレー
  • スープカレー
    スープカレー
  • パエリア
    パエリア
  • ナシゴレン
    ナシゴレン
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カルローズの食感を活かすためのポイント

  • サラダ
    サラダ
    スープ
    スープ
    サラダ・スープ

    炊飯器を使ってサラダやスープ用にカルローズを炊飯する場合、日本米のようにふっくら炊くのではなく、サラッとした歯ごたえのある食感に仕上げることがポイントです。

    ※パスタ感覚で塩入りのお湯で生米から茹でてもお楽しみいただけます。(目安:1合を2リットルで茹でて13~14分)

    炊飯のポイント
    1. 洗米は簡単に。1回で十分です。
    2. 浸漬は不要。炊飯前に水に浸けておく必要はありません。
    3. 国加水量は1.2倍。通常より若干少なめの水で炊飯してください
  • リゾット
    リゾット
    リゾット

    カルローズの表面が溶けないよう、火にかけすぎない(火加減・時間に注意)ことが、アルデンテの食感とコメの粒感を残すポイントです。

アメリカの米作りの歴史

アメリカの米作りの歴史 アメリカでの米作りの歴史は300年であり、日本の3,000年の米作りの歴史より、はるかに新しいものです。
17世紀のアメリカ南部、サウス・カロライナ州にマダガスカルからの難破船がたどりつき、難破船の修理のお礼として住人に手渡された少量の“ゴールデン・シード・ライス”というおコメの種が始まり、と言われています。
当時のサウス・カロライナ州は肥沃な土壌でありながら、人が立つことも出来ない沼地だったこともあり、農作物が一切育たないと思われていました。しかし、この土地こそがおコメの生産には理想的だったこともあり、18世紀を迎えるまでには、同エリアの主要農産物となりました。

アメリカの米作りの歴史 その後、アメリカの米生産地はジョージア州、ルイジアナ州、アーカンソー州、テキサス州、さらにメキシコ湾を西進し、カリフォルニア州にも定着しました。
19世紀半ば、ゴールドラッシュのためにあらゆる国の人々がカリフォルニア州に集まりました。その中には、おコメを主食とする約4万人の中国人労働者も含まれており、米生産は必須となりました。 サクラメントバレーの乾燥した土地は、一切の農産物が育たないと思われておりましたが、おコメの生産には適していたこともあり、20世紀始めには、カリフォルニア州はおコメの主要生産地の一つとなりました。
これらの歴史を通じ、生産者たちが品種の開発や良質のおコメを栽培するための努力を行った結果、今日のアメリカは世界有数の高品質なおコメの生産地として知られており、世界100ヶ国以上に輸出しています。

食味計データ

試料 成分値・品質評価値
水分(%) タンパク質(%) アミロース(%) 品質評価値
カリフォルニア産
コシヒカリ
13.5 5.2 19 78
茨城県コシヒカリ 13.8 5.6 19 76
新潟県コシヒカリ 13.9 5.4 19.5 77
カリフォルニア産
アキタコマチ
14.2 4.9 19.4 80
秋田県
あきたこまち
13.7 5.6 19.2 76
カリフォルニア産
カルローズ
13.5 5.9 19.4 74
福島県
ミルキークイーン
14.7 5.1 19.2 80

(推定日/2008年6月25日/社団法人精米工業会)

  • サンプルは全て平成19年(2007年)産。
  • データは5回測定の平均値。
  • 測定器:成分分析記(ケット科学、AN-800)
  • 国内産米はUSAライス連合会が首都圏の量販店で購入した。