USAライス連合会

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RICE MENU NAVIライスメニューNAVI

Rice menu NAVI メニュー開発は、
「もの作り」ではなく
「コンセプト作り」

水村郁代 株式会社オー・ド・ヴィラージュ 代表取締役 Bintjeオーナー

2019年9月20日
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調理は不得意だった

インタビューを受ける水村郁代さん
飲食業界に入られたきっかけは、デニーズでのアルバイトだったとお聞きしました。

高校生で、ホールを担当していました。
(新規店の)開店が多い時期で、アルバイトのまま、やがて副店長になり、オープニングのサポートとして、教育係も担当しました。正社員後は、店長を務めましたが、当時、女性店長は二人ぐらいしかいませんでした。

ファミレスの隆盛期を歩みながら、商品開発に携われたのですね。

スーパーバイザーをしていた時期に、本部の商品開発への辞令を受け、寝耳に水の思いでした。
調理の方は、実は不得意だったんです。家でも、母親を手伝う程度だったし。カテゴリーごとに担当が分かれていて、サラダメニューを担当しました。開発メンバーは、ほとんどが男性で、調理に特化してきた人ばかり。私は異色です。最初はすごく嫌で、会社に行きたくなくなりました(笑)。

お客さま目線や現場目線で、いろいろなことを変えていくために起用されたのだと思います。
ホール担当の頃から、オペレーションに対しては、意見を出していました。デザートは全部、ホールで作ります。周りはアルバイトで、高校生も多い。フルーツの皮むきやカットなど、教えられた通りにやろうとしても、包丁使いに慣れていないせいで、見た目が悪くなってしまう。
私は、こうやった方が楽なのに・・・と、違う方法を編み出していたんです。料理を作るだけではなくて、現場の作業の仕方や、お客さまごとの出し方を考える、という切り口が、自分にやれることではないかと思いました。

おコメはサラダ、と知る

インタビューを受ける水村郁代さん
カルローズとの出会いは?

料理人の方々との交流も増え、料理の面白さに目覚め、幅広く勉強していた頃でした。メニュー開発の総括担当となり、デニーズの全メニューを見ていく立場にいました。ジャンバラヤという人気メニューがあったんですが、国産米を使っていて、団子状になりやすく、パラリとした食感が出せていなかった。

改善方法を考えていたときに、雑誌広告でカルローズを知り、ほぼ同じタイミングで、バイヤーからUSAライス連合会さんのプレゼンがあると案内を受けたんです。

使われた結果は、いかがでしたか。

食感は改善できました。ジャンバラヤも爆発的なヒットになりました。「ヨーロッパ(フレンチなど)では、おコメはサラダだ」と聞き、認識を改め、そういう捉え方で作っていくと面白いんだと考えるようになりました。
ワイルドライスのサラダが世に出始めた頃でしたが、おコメのサラダは、ファミレスではまだ早過ぎて、ストレートに出せなかった。独立して、ビンチェをやり始めたときに、どんどん試そうと思って。今は、(おコメは)全てカルローズを使用しています。

Bintje(ビンチェ)
Bintje(ビンチェ)

お客さま視点が、新たな発想を促す

キッチンを担う店長の水村 優さん
キッチンを担う店長の水村 優さん
メニュー開発で、意識されていることは?

もの作りではなくて、コンセプト作りだということです。どのようなお客さまに、どういうものを出したいのか。そこが見えていないと。

例えば、オムレツを出したい! と考えますよね。もの作りが最初にくると、お客さまが求めているものではなくて、自分自身が満足するものを作ろうとしてしまいがちです。

女性客がオムレツを食べているのを見て、もっとふんわり、とろ~んとしていたら、きっと感動してくれるのではないか。そんなイメージが湧くように心掛けています。実際に、そうした視点で、スフレオムレツを作りました。

セオリー通りに料理を出すのも大切ですが、料理の基本を理解した上で、もう一歩、違う観点から、同じものができないか。習った方法がマストだと考えてしまうと、それを崩してやってみようとは思いにくいものです。しかし、複数の調理スタッフがいる場合は、1人ができるだけではなく、みんなができなくてはいけない。うまくいっていても、もっといいやり方がないかと探していくと、必ずあるんです。お肉の低温調理のように、料理の常識も日々変わってくる。お客さまにどう思ってもらいたいかを考えれば、(料理の)切り口が見えてくると思います。

「洗米」要らずで、調理が変わる

カルローズの利点を生かした牛すじトマトのリゾッドリア 半熟卵のビスマルク風
カルローズの利点を生かした
「牛すじトマトのリゾッドリア 半熟卵のビスマルク風」
ライスメニューには、どのような可能性があるとお考えですか。

パスタの中でも広がるし、サラダもできる。お酒のおつまみ的な感じにも。
カルローズなら、何にでも使えると思います。リゾットも作りやすい。

リゾットは、非常に手間が掛かります。
時間と手間が掛かると、売価も上がってしまいますから、工夫が必要です。
水を少なめにしてカルローズを炊き、冷凍保存し、電子レンジで解凍して調理すると、いい具合のリゾットができます。最初(おコメ)から作るリゾットと遜色ありません。国産米だと実現できない。

一番いいのは、洗米がほとんど要らないこと。
カルローズは、ちょっとゆすぐくらいで平気です。でんぷんの流失がないってことですよね。日本の無洗米では、加工が入って、つぶれやすいというか、ダマになりやすく、ビンチェのようなメニューの店では、なかなか使いにくい。調理の手間が省けるのは大きな利点です。

洗米しなくても、さらっとしていて、スープが濁らずきれいな状態で出せるので、スープリゾット系も上手にできます。水加減の難しい酢飯も、カルローズなら簡単。ベースライスとして重宝するデミグラスソ-スの炊き込みご飯などは、炊き上がってから混ぜるのがポイントです。ちょっとした工夫を加えるだけで、メニューの可能性が広がります。

水村 郁代さん
株式会社オー・ド・ヴィラージュ 代表取締役 Bintjeオーナー 水村 郁代(みずむら いくよ)

Profile 株式会社オー・ド・ヴィラージュ 代表取締役 Bintjeオーナー 水村 郁代(みずむら いくよ)

1993年より株式会社デニーズジャパン(現セブン&アイ・フードシステムズ)で商品開発を担当。総括マネージャーとして、チェーンレストランのメニュー、食材開発、レストラン業態開発に携わる。
2010年、株式会社オー・ド・ヴィラージュを設立。食品メーカー、デパ地下惣菜店、アメリカにおける日系スーパーの惣菜関連の商品開発コンサルタントを手掛ける。
同年、日本橋箱崎町に「Bintje(ビンチェ)」をオープン。手作り菓子やマルシェを併設した地域密着のダイニングスペースとして、幅広い客層から支持を得ている。

Bintje(ビンチェ)
住所
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町34-9 1F
TEL
050-1091-6705
WEB
http://bintje-food.com

Find out! Calrose 「キッチンオペレーションを助けるカルローズ」

今回の発見は、調理の手間を省き、キッチンでのオペレーションを助ける、洗米要らずのカルローズの利便性。
Bintje(ビンチェ)では、調理の効率アップに貢献していました。

キッチンオペレーションを助けるカルローズ キッチンオペレーションを助けるカルローズ